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Column 56

ウェブアクセシビリティの重要性について

ウェブアクセシビリティを重視することは、ウェブサイトやアプリケーションの品質向上につながります。また、ビジネスの成長・信頼性の強化など企業にとって多くのメリットがあります。

1.ウェブアクセシビリティとは

ウェブアクセシビリティとは、障害の有無や年齢にかかわらずウェブサイトやアプリケーションで提供されるサービスを利用できること、またその到達度のことを指します。
下記のような方法によって、ウェブアクセシビリティを向上させることができます。

  • 画像やビデオなどのメディアに代替テキスト(altテキスト)を付加する
  • キーボードだけで完全に操作できるように設計する
  • テキストと背景のコントラスト比を高める
  • エラーメッセージをわかりやすい文章にする

2.ウェブアクセシビリティを確保するメリット

視覚、聴覚、運動機能など、様々な障害を持つ人々がウェブコンテンツに容易にアクセスできるようにすることで、より広いユーザー層にサービスを提供できるようになります。企業はより多様なニーズに対応することで、市場の拡大を図ることが可能となります。
品質管理の一環としてウェブアクセシビリティに取り組むことは、品質の高いデジタル環境を保証し、障害のあるユーザーも含めたすべての人々が情報技術やサービスに平等にアクセスできるようにすることにつながります。

①ユーザーエクスペリエンスの向上

ウェブアクセシビリティとユーザーエクスペリエンス(UX)は密接に関連しています。
キーボードだけで操作するためのナビゲーションサポートや、色覚多様性に配慮したカラーユニバーサルデザインの導入などは、広範な利用者のUXを向上させることにつながります。
また、アクセシビリティの良いウェブサイトは導線がシンプルで直感的に操作可能である場合が多く、高齢者など特定の障害がなくとも操作に苦労するユーザーにとってもメリットがあります。これにより、広範な利用者のユーザー満足度が向上し、リピーターの増加や離脱率の低下を期待できます。

②SEOの最適化

アクセシビリティの向上は、ウェブサイトのSEO最適化にも寄与します。画像の代替テキストは、画像が読み込まれない場合や視覚障害者のアクセシビリティの担保に役立ちますが、検索エンジンがコンテンツを理解する手助けにもなります。
このように、アクセシビリティを重視することでウェブサイトの可視性を高め、より多くのトラフィックを引き寄せることにもつながります。

③ガイドラインの遵守

日本産業規格(旧・日本工業規格)の「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における 機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」は、ウェブコンテンツが高齢者や障害を持つ人々に対しても使いやすいように設計するための具体的なガイドラインを提供しています。この規格は、公共機関に対して推奨されており、一部の自治体ではこの基準に準拠していることが義務付けられています。
民間企業においてもこれらの基準に準拠することが広く推奨されており、社会的責任としてウェブアクセシビリティの向上が求められています。

3.まとめ

デジタル化が進む現代においてウェブアクセシビリティの確保は、企業が持続可能な成長を続けるための重要な要素となります。アクセシビリティを重視することは、製品やサービスの差別化にもつながり、企業イメージの向上を促進します。全てのユーザーにとって使いやすいウェブ環境を提供することは、技術の普及と共にますます重要になっています。

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